②PIC/S GMP <Part I> 構造設備対応例 比較研究シート
出典 (1) 令和2年3月31日付け 厚生労働省医薬・生活衛生局監視指導・麻薬対策課 事務連絡「PIC/SのGMPガイドラインを活用する際の考え方について」 の一部改正について
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2020年12月24日
Ⅰ |
研究テーマ |
製造区域 ( 製剤:包装・表示 ) |
B |
Ⅱ |
PIC/S GMPガイドライン 該当章、項、原文、和訳(1) |
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第5章 製造 |
包装 作業 |
5.49. |
When setting up a programme for the packaging operations, particular attention should be given to minimising the risk of cross-contamination, mix-ups or substitutions. Different products should not be packaged in close proximity unless there is physical segregation. |
包装作業のプログラムを設定する際は、交叉汚染、混同及び取違いのリスクを最小化するよう特に注意を払うこと。異なる製品を近接して包装してはならない(物理的に隔離されている場合を除く)。 |
第5章 製造 |
包装 作業 |
5.54. |
Normlally, filling and sealing should be followed as quickly as possible by labelling. If it is not the case, appropriate procedures should be applied to ensure that no mix-ups or mislabelling can occur. |
通常、充填及び封かんに続いて、表示を可能な限り速やかに行うこと。そうでない場合においては、適切な手順を適用して、混同や誤った表示が起こり得ない旨を確保すること。 |
Ⅲ |
事例研究課題 |
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混同を防ぐためのソフト/ハードでの対応、交叉汚染を防ぐための部品の洗浄や保管・ワークの隔離保管等が必要となる。
また二次包装エリアにおいては作業エリアと使用前資材の隔離などが必要になる。
1ライン上で製造する製品が多品種化することで、包装設備において最も重要な二つのファクター(混同と交叉汚染)の管理方法を確立することが重要となる。
表示に関してもを実際の運用に適応し発行・管理を行うことで混同発生の可能性を低減させるよう努めるべきで、表示の内容・発行のタイミング・確認方法などを確立することが必要になる。
前提条件
① 一次包装エリアと二次包装エリアは物理的に区分されている。
② 製造する品目は一般的な製剤の錠剤ならびにカプセル剤など多品種
③ 生産計画上は異種製品を複数ラインの生産が必要である。 |
Ⅳ |
留意ポイント |
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以下に包装設備に係る留意点を記載する。
① 多品種化による混同と交叉汚染し
② 複数ライン稼働時の混同
③ 表示取り違え(人的ミス)染 |
Ⅴ |
構造設備要件への対応例 |
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ケース 1(二次エリア間仕切り/手作業なし)) |
ケース 2(二次エリア間仕切り/手作業あり) |
ケース 3(二次エリア間仕切りなし/手作業あり) |
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Ⅵ |
各ケースの概要 (「Ⅳ留意ポイント」で挙げた項目のどれに対応しているか番号を記載する) |
ハード対応 |
・バーコードによる混同防止①
・各種検査機(錠剤・印字など)による混同防止①
・ラインクリアランスの確認がしやすい構造①
・清浄化しやすい構造①
・2次エリアパーティション(上部空間あり)によるライン毎の隔離②
・自動化による人的ミスの防止③ |
・バーコードによる混同防止①
・各種検査機(錠剤・印字など)による混同防止①
・ラインクリアランスの確認がしやすい構造①
・清浄化しやすい構造①
・2次エリアパーティション(上部空間あり)によるライン毎の隔離②
・自動化による人的ミスの防止③
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・バーコードによる混同防止①
・各種検査機(錠剤・印字など)による混同防止①
・ラインクリアランスの確認がしやすい構造①
・清浄化しやすい構造① |
ソフト対応 |
・清浄化方法の確立①
・ラインクリアランスの確認①
・担当サイクル(時間)などの運用③
・ダブルチェック③
・教育③ |
・清浄化方法の確立①
・ラインクリアランスの確認①
・担当サイクル(時間)などの運用③
・ダブルチェック③
・教育③ |
・清浄化方法の確立①
・ラインクリアランスの確認①
・隔列ライン生産など生産計画の見直し②
・区画などによる管理②
・担当サイクル(時間)などの運用③
・ダブルチェック③
・教育③ |
Ⅶ |
評価 (「Ⅳ留意ポイント」および経済性、実現性、生産性、堅牢性に対する評価を記載する) |
留意ポイントに対する評価 |
①混同及び交叉汚染の危険はない。○
②隣接ラインとのミックスアップの危険はない。○
③人的関与が少なくヒューマンエラーは発生し難い。○ |
①混同及び交叉汚染の危険はない。○
②隣接ラインとのミックスアップの危険はない。○
③人的関与が少なくヒューマンエラーは発生し難い。○ |
①混同及び交叉汚染の危険はない。○
②隣接ラインとのミックスアップの危険はある。×
③人的関与が少なくヒューマンエラーは発生し難い。○ |
経済性 |
・設備投資金額:大
・生産設備及び付帯設備(空調など)に投資あり。 |
・設備投資金額:中
・付帯設備(空調など)に投資あり。 |
・設備投資金額:小
・投資なし。 |
実現性 |
・実現性あり。
・2次エリアのパーティションによる空調システムの変更があり得るが実現性は問題ない。 |
・実現性あり。
・2次エリアのパーティションによる空調システムの変更があり得るが実現性は問題ない。 |
・実現性あり。
・問題ない。○ |
生産性 |
・自動化による生産性 大 |
・生産性 中
・手作業による生産性への影響がある。 |
・生産性 中
・手作業による生産性への影響がある。 |
堅牢性 |
・ハード対応によりヒューマンエラーが少なくなり、堅牢性も高い。 |
・ヒューマンエラーを起こしやすい。 |
・ヒューマンエラーを起こしやすい。 |