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■ 第33回大会にあたっての実行委員長のご挨拶 |
谷野 忠嗣 シオノギファーマ株式会社 |
医療用の有効成分はヒトに投与できる形、すなわち製剤へ加工されて医薬品となります。製剤の歴史は非常に古く、紀元前のメソポタミア文明やエジブト文明にまでさかのぼります。当時すでに散剤や液剤などが使用されていたことが楔形文字や象形文字で明らかです。しかし、錠剤や注射剤など現在主流となっている剤形が登場したのは比較的新しく、たとえば錠剤の製造法が日本薬局方で正式に規定されたのは昭和7年(1932年)の内務省衛生局編纂の第五改正日本薬局方からです。そこでは「錠劑ハ壓縮シテ製シタルモノ」と定義されました。それから以降、錠剤の製造上の問題点や錠剤の機能性・品質の向上に関する研究が精力的に行われ現在に至っています。錠剤機の機構開発の研究も然り、造粒装置や粉砕装置、混合装置なども同様です。このように現在の医薬品製剤の品質や機能性は製剤研究と製剤機械技術の両者の協調によるところが非常に大きいと言えます。当然ながら、これらに医薬品添加剤の開発研究の成果を加えなければなりません。第33回大会はこのような状況に鑑み、製剤および製剤機械、医薬品添加剤の各分野での今までの研究成果と果たしてきた実績を振り返り、それらをしっかりと把握したうえで、今後、どのように展開してゆくのか、あるいは新たな分野への取り組みや挑戦などを共に考え、そして議論する場と位置づけて、テーマを「製剤機械技術と温故知新 ー 医療への貢献実績と新時代への展望ー」としました。また、本大会はそれだけにとどまらず、現在における最先端の製剤技術や医療情報なども多く盛り込んで、非常に幅広くバラエティに富んだプログラムといたしました。
また、今回は4年ぶりの会場での開催であり、交流会も計画しています。医薬品製造技術とそれを支える周辺技術のさらなる発展につながることを祈念し、また本大会参加者間での情報交換が活発化し相互理解が一層深まることを願いながら、実行委員一同、鋭意準備を進めてまいりますので、本学会に関連する様々な分野から多数の積極的なご参加を頂きますようお願い致します。
なお、冒頭との絡みで蛇足とはなりますが、メソポタミア文明やエジブト文明にまで遡って故きを温ねる主旨ではございませんので悪しからずご了承ください。 |
実行委員(50音順) |
浅井 直親 |
(株)ダルトン |
市川 秀喜 |
神戸学院大学 |
内山 博雅 |
大阪医科薬科大学 |
大貫 義則 |
富山大学 |
長村 崇史 |
沢井製薬(株) |
坂本 宜俊 |
松山大学 |
杉原 光 |
小野薬品工業(株) |
瀧野 康博 |
ホソカワミクロン(株) |
田中 利憲 |
日本新薬(株) |
田中 孝 |
千代田化工建設(株) |
田原 耕平 |
岐阜薬科大学 |
戸塚 裕一 |
大阪医科薬科大学 |
丹羽 敏幸 |
名城大学 |
樋口 雅浩 |
(株)菊水製作所 |
山本 浩充 |
愛知学院大学 |
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