一般社団法人製剤機械技術学会　 会長　 草井　章
PAT委員会　委員長　寺田　勝英

　製剤機械技術学会PAT委員会では、製造工程を科学的に理解し、頑健に工程管理する上で重要となっているPATに関する技術の理解と普及を目的として、講義と実習を組み込んだ教育研修会を企画いたしました。本研修会は、医薬品開発現場で実際にNIRを始めとするPATツールを活用している研究者、PATデータの取り扱いの基本となる統計的なデータ解析を専門としている先生、およびPATを活用した装置のメンテナンスなどハード面を専門とする技術者の方々を講師としてお招きし、初心者の方にも理解していただけるような講義と実習で構成されています。講義内容として、QbDから始まり、分光法を含む測定技術、多変量解析の基礎・応用、さらに近年活発に取り組まれている連続生産の概要とPATデータの取り扱いなどを設けており、広い角度からPATの基礎から応用まで、触れていただくプログラムとなっております。また実習では製剤機械にNIRセンサを取付け、混合工程の主薬成分濃度の予測・錠剤コーティングのスプレー工程のモニタリングを体験いただくプログラムをご用意いたしました。またデータ解析の実習では、NIRの測定データを使った濃度予測の検量線モデルを作成することも実践いただきます。
　研究者あるいは工場実務担当者に限らず、本学会の会員企業の皆様でPATツールにご興味をお持ちの方々、またより深く理解をしたい方々、そしていろいろな疑問について講師の先生方と議論したい方々に、非常によい機会となります。是非とも皆様のご参加をいただけますよう、ご案内申し上げます。