第7回 | 耐爆発圧力衝撃構造の流動層乾燥機の安全対策と法規改定について
【概要】
医薬品工業向け流動層乾燥装置では粉じん爆発災害への対策を考慮した設計が不可欠です。従来内部で爆発が発生した場合、容器の破裂防止として爆風等を外部へ放出していましたが、乾燥物中に有害物が含まれている場合には、爆風等と一緒にその有害物が放出され、周囲の労働者等への健康障害が懸念されていました。そこで本年6月1日施行された「労働安全衛生規則等の一部を改正する省令(平成29年厚生労働省令第16号)」の危険物乾燥設備の爆発戸に関する一部改正部分、および爆発放散設備を必要としない乾燥設備に関する技術指針の改訂版として本年3月1日に発行された「耐爆発圧力衝撃乾燥設備技術指針」(JNIOSH-TR-47:2017)に沿って、爆発放散口を用いず爆発の最大圧力に耐え、爆発圧力を装置内部に抑え込み、外部へ被害をおよぼさない安全設計を施した流動層乾燥装置が開発されました。今回はこの装置の安全対策の詳細と省令改正の内容について解説していただきます。